「Suno AI」が「スノウ・エーアイ」に、「東京」が4音節に──。
英字/カタカナ/長音記号「ー」の3段選択で発音を制御する方法を、Before / After の実証データ付きで解説。
Suno AIで日本語歌詞に英単語や外来語を混ぜると、Sunoが英語的に歌うか日本語的に歌うかが揺れる──これは2024年から2026年現在まで続く既知の問題です。この記事では、その技術的な原因、多くの人がハマる3つの手作業の落とし穴、そして形態素解析と長音記号「ー」を活用した無料ツールでの解決法を、実証データ付きで解説します。
Sunoは英語に最適化された音楽生成AIで、日本語歌詞の中に英単語や外来語が混ざると、その発音処理がさらに不安定になります。原因は4つの要因が重なっています。
第一に、英字とカタカナの曖昧性です。同じ意味でも「Suno AI」と英字で書くか「スノーエーアイ」とカタカナで書くかで、Sunoの読み方が大きく変わります。英字のままだとSunoは英語寄りの発音、カタカナだと日本語の歌い回しを選ぶ傾向があります。
第二に、英語の語末子音の処理です。日本語のカタカナは「子音+母音」が基本ですが、英語は子音で終わる単語が多くあります。「Pulse」と英字で書くとSunoが「パル『スゥ』」と語末を曖昧に伸ばすケースが報告されています。
第三に、長音「オウ」「ウウ」と長音記号「ー」の使い分けです。日本語の「東京(とうきょう)」は実発音「トーキョー」、文化庁の外来語表記基準でも英語語末の-er/-or/-arはア列長音「ー」が原則とされています。「トウキョウ」と書くか「トーキョー」と書くかで、Sunoの歌い回しが大きく変わります。
第四に、非英語語源の外来語の鬼門化です。「プロムナード」(仏語)「ザッハトルテ」(独語)など、英語以外の語源を持つ外来語はSunoが英語ルールで誤解釈しがちで、生成のたびに発音が揺れます。
弊社の検証および公開記事から収集した、Sunoで英単語・外来語に頻発する誤発音パターンを以下にまとめます。
| 原文 | Sunoの誤読 | 本来の発音 | 対応策 |
|---|---|---|---|
| Suno AI | スノウ・エーアイ | スノーエーアイ | 長音記号「ー」を使う |
| AI(単独) | アイ | エーアイ | カタカナで明示 |
| LOVE | 英語発音/日本語発音 揺れる | 文脈による | カタカナ化で確定 |
| Pulse | パル『スゥ』 | パルス | カタカナで明示 |
| 東京 | TO-U-KYO-U(4音節) | トーキョー(2拍) | 長音記号「ー」変換 |
| プロムナード(仏語) | 生成のたびに揺れる | プロムナード | 諦めて別の語に置換 |
| コーヒー | コーフィー(英語化) | コーヒー | カタカナ維持で保護 |
共通点は「英字とカタカナ、どちらで書くかでSunoの解釈が変わる」点と、「長音処理(『オウ』vs『ー』)の差で歌い回しが変わる」点の2つです。
英単語や外来語の発音を直そうとして、多くの人が試して失敗するパターンが3つあります。順に見ていきましょう。
「LOVE」「DREAM」が英語発音か日本語発音かのガチャ任せになる。
「Suno AI」「LOVE」「DREAM」を英字で書くと、Sunoが日本語的に歌うか英語的に歌うかは確率次第です。「LOVE」が一度は「ラブ」、次の生成では「ラ・ヴ」と英語発音になる、というガチャ性が発生します。狙った発音にしたいなら、英字とカタカナの選択を意識的に行う必要があります。
漢字の落とし穴と同じく、Sunoは括弧内も歌詞として認識する。
「LOVE(ラブ)」のように補助のカタカナを併記すると、Sunoは括弧内の文字も歌詞として認識してしまうため、メインボーカルで「LOVE」、コーラスで「ラブ」が並行して歌われたり、続けて2回読まれたりします。意図と真逆の結果になりがちです。
確実性は上がるが、ブランド名・固有名詞の世界観が壊れる場合がある。
「Suno AI」を「スノーエーアイ」に統一すれば確実かと思いきや、ブランド名や固有名詞の場合、カタカナ化で逆にイメージが崩れることがあります。アーティスト名やブランド名は英字のまま残したいケースも多く、一律カタカナ化ではなく、ケースバイケースの判断が必要です。
英字とカタカナを場面で使い分け、さらに長音記号「ー」を活用することで、Sunoの発音を狙い通りに制御できます。
ロゴ・タイトル・象徴的な固有名詞は英字で書いて世界観を残す。
「Suno AI」「DREAM」のような象徴的な英字フレーズは、英字のまま書いて英語感を保持します。本ツールは英字を変換せず保護するので、書いた通りにSunoに渡せます。Sunoは英字部分を英語寄りの発音で歌うので、ブランドの世界観が崩れません。
既存カタカナは保護されるので、書いた通りに歌わせられる。
「ラブ」「ドリーム」「コーヒー」のように、日本語の歌詞に溶け込ませたい場合はカタカナで書きます。本ツールは保護リストでカタカナを変換せずに維持するので、Sunoが日本語の歌い回しで処理しやすくなります。
カタカナモードの独自機能。「東京→トーキョー」で実発音通りに歌わせる。
「東京(とうきょう)」「夜行(やこう)」のように「オウ」表記の単語は、Sunoに渡す前に「トーキョー」「ヤコー」に変換します。日本語の実発音は「オー」「ウー」と長音になるため、長音記号「ー」で明示すると歌い回しが自然になります。これは形態素解析だけでは難しく、カタカナモードの独自処理です。
本ツールは形態素解析→英字保護→既存カタカナ保護→長音記号変換を自動化。
ハイブリッド/カタカナの2モードを曲調に合わせて選択できます。完全無料・登録不要。
弊社ツール(ハイブリッドモード)の実際の変換出力です。英字は変換せず保護、既存カタカナも保持し、漢字のうちSunoが揺れやすい部分だけを選択的にカタカナ化します。
| Before(原文) | After(ハイブリッドモード) |
|---|---|
| DREAMの続きを追いかけて AIが歌う 終わらないメロディ LOVEは強く 響き続ける |
DREAMの続きお追いかけて AIが歌う 終わらないメロディ LOVEわ強く 響きツヅける |
英字「DREAM」「AI」「LOVE」が全てそのまま保護されています。助詞「は・を」が「わ・お」に置換、揺れやすい「続ける」だけが「ツヅける」とカタカナ化されています。ブランド名や英語フレーズの世界観を残しつつ、誤読リスクの高い箇所だけを処理する設計です。
| Before(原文) | After(ハイブリッドモード) |
|---|---|
| ナイトフライト・パルスが響く プロムナードを駆け抜けて コーヒーの香りに包まれて |
ナイトフライト・パルスが響く プロムナードお駆け抜けて コーヒーの香りに包まれて |
「ナイトフライト」「パルス」「プロムナード」「コーヒー」など既存カタカナも全て保護されています。漢字「響く」「駆け抜けて」「香り」「包まれて」も文脈で読みが固定されるため保持。助詞「を」が「お」に置換されるのみ。変換の触りすぎを避け、読み手の意図を尊重する設計です。
ハイブリッドモードでも十分な精度が出ますが、固有名詞・地名が多い歌詞、ジャズ・洋楽風など歌い崩しが多い曲調では、より確実な「カタカナモード」を推奨します。すべての漢字をカタカナ化し、さらに長音記号「ー」で実発音通りに変換することで、Sunoの誤読がさらに最小化されます。これは v3.5 から v5.5 まで全バージョンで有効です。
| Before(原文) | After(カタカナモード) |
|---|---|
| DREAMの続きを追いかけて AIが歌う 終わらないメロディ LOVEは強く 響き続ける |
DREAMのツヅきおオいかけて AIがウタう オわらないメロディ LOVEわツヨく ヒビきツヅける |
英字「DREAM」「AI」「LOVE」はカタカナモードでも保護されたまま、漢字部分だけが全てカタカナ化されています。「強く→ツヨく」「歌う→ウタう」のように活用語尾のひらがなも保持。読み確定で歌唱の揺れを最小化しつつ、英字部分のブランド感は残せる設計です。
| Before(原文) | After(カタカナモード) |
|---|---|
| 東京から大阪へ Suno AIで歌を作る 夜行バスは朝に着く |
トーキョーからオオサカえ Suno AIでウタおツクる ヤコーバスわアサにツく |
このBefore/Afterはカタカナモードの最大の差別化ポイントです。「東京→トーキョー」「夜行→ヤコー」のように、漢字の「オウ」音を長音記号「ー」に変換。日本語の実発音「トーキョー(2拍延ばし)」「ヤコー」に即した表記になります。「Suno AI」のような英字フレーズはカタカナモードでも保護され、ブランド感を維持。地名・固有名詞が多い歌詞ほど効果が顕著です。
英字・カタカナ・長音記号の3段選択でも100%は防ぎきれません。残った発音ブレのリカバリー手段を3つ紹介します。
「プロムナード」(仏語)「アンサンブル」(仏語)「ザッハトルテ」(独語)など、英語以外の語源を持つ外来語は、SunoがLearning データの英語ルールで解釈してしまい、生成のたびに発音が揺れます。完全な解決は難しく、対処は3つ:(1) 別の語に置換する、(2) Suno Studioでピンポイント修正する、(3) 何度か生成し直して当たりテイクを引く。
SunoのPremierプラン(有料)には、ボーカルトラックを分離して特定箇所だけ修正できる「Suno Studio」機能があります。気に入った曲全体を壊さず、発音の1単語だけを差し替えられる強力な機能です。ステム分離→該当区間の複製→修正、という手順で、楽曲のニュアンスを保ったまま発音だけを直せます。
「BiSH」(ビッシュ)、「藤井 風」(ふじいかぜ)など、商標やアーティスト名には独自の読みがあります。Sunoはこれらを知らないので、歌詞内で「ビッシュ」「フジイカゼ」と事前にカタカナで明示するのが確実です。ブランド表記を残したい場合は本文中は英字、サビなど特に強調したい箇所だけカタカナにする、という使い分けも有効です。
→ 関連トピック:漢字読みを形態素解析で確定する方法と、促音「っ」と長音「ー」を拍として明示的に処理する方法も併せて参照してください。