システム開発のツール・ソフトウェア

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システム開発には、さまざまなツールやソフトウェアが必要です。開発エディタ、コード管理ツール、テストツール、そしてインフラツール。これらのツールは、開発の現場で大きな役割を果たし、高品質なシステム開発を支援します。


そこで、本記事では、それぞれのツールのおすすめの選び方や機能、種類などを紹介していきます。システム開発の現場で活躍するエンジニアにとって、これらのツールは必要不可欠な存在です。一般的に知られているものから、あまり知られていないものまで、幅広い種類を網羅しています。

初心者からベテランまで、システム開発に携わるエンジニアの方々に役立つ情報が満載です。役立つツールを使いこなし、開発の効率化・品質向上に一役買いましょう。

開発エディタ

おすすめの開発エディタ

・Visual Studio Code
Microsoftの提供する、人気の高い開発エディタです。コード補完機能やデバッグ機能、拡張機能の豊富さが特徴です。
  • Atom
  • GitHubが提供する、オープンソースの開発エディタ。多彩なパッケージやテーマを選択でき、自分好みのカスタマイズが可能です。

  • Sublime Text
高速な起動速度と軽快な動作が特徴的な、高機能なテキストエディタです。多彩なプラグインやカスタマイズが可能です。

開発エディタの機能

・シンタックスハイライト
コードの色分けにより、視覚的にコードを理解しやすくします。
  • 自動コンプリート
  • プログラムの書き方を、先に入力することで支援してくれる機能です。間違いを防ぐことができます。

  • デバッグ機能
  • プログラムの実行過程において、問題が発生した場合に、問題を判断し、解決する支援を提供します。

  • バージョン管理機能
  • プログラムのバージョンを管理し、ファイルの壊れや、編集履歴を管理する手間を省きます。

  • 拡張性(プラグイン)
各エディタでは、多数の拡張機能を提供しており、ユーザーの好みに合わせて、自分だけのエディタを作り上げることができます。

以上が、開発エディタの概要と各機能の説明です。選択肢が多いため、自分のスタイルにあうものを選ぶと良いでしょう。また、開発エディタの上達には、実際にコーディングを行いながら、徐々に慣れることが必要です。

コード管理ツール

おすすめのコード管理ツール

コード管理ツールは、開発者にとって非常に重要なものです。これらのツールは、コードのバージョン管理、コラボレーション、デプロイメント、自動化などの機能を提供しています。以下に、私たちがおすすめするコード管理ツールを紹介します。
  • Git
  • Gitは、もっとも一般的に使用される分散型バージョン管理システムのひとつです。無料であり、多くのプロジェクトで使用されています。Gitは、柔軟性が高く、広範囲の作業が可能であり、複数の開発者が同時にコードを編集する際にも優れたパフォーマンスを発揮します。

  • Subversion
  • Subversionは、集中型バージョン管理システムです。一部のプロジェクトで使用されていることがあります。Subversionは、Gitよりも単純な操作性であり、ホストサービスでの多くのプロジェクトで使用されています。

  • Mercurial
Mercurialは、GitやSubversionと同じように分散型バージョン管理システムです。Mercurialは、柔軟性が高く、通常のユースケースに対応する機能が多いため、最初からGitやSubversionを学習する必要がない場合にお勧めします。

これらのツールは、オープンソースであるため、無料で使用できます。これらのうち、いくつかのホストサービスが存在するため、簡単に始めることができます。

コード管理ツールの機能

コード管理ツールには、多くの機能があります。以下では、代表的な機能について説明します。
  • バージョン管理
  • バージョン管理は、ソフトウェア開発において最も基本的であり、重要な機能です。バージョン管理を行うことにより、過去の状態に戻ったり、変更内容を確認したり、チームメンバー間でのコード共有が容易になります。

  • 分散型バージョン管理
  • 分散型バージョン管理は、複数の場所から同じソースコードを取得するための仕組みです。Git、Mercurialなどが代表的な分散型バージョン管理システムです。分散型バージョン管理システムを使用すると、複数の開発者が協力してコードを開発することができます。

  • コラボレーション
  • コラボレーションは、複数の開発者が同時に同じコードベースで作業するための仕組みです。コラボレーションを使用することにより、複数のプログラマーが協力してプロジェクトに取り組むことができます。

  • ブランチ
  • ブランチは、バージョン管理システムにおいて、コードの分岐を意味します。ブランチは、開発者が新しい機能を開発したり、バグ修正を行ったりするための便利な仕組みです。

  • マージ
  • マージは、複数のブランチを統合することを意味します。開発者は、コードの変更をマージして、他の開発者との共同作業を行うことができます。

  • デプロイメント
デプロイメントは、コードを本番環境に移行することを意味します。デプロイメントは、システム管理者によって行われます。デプロイメントは、バージョン管理ツールから自動化することができます。

以上のように、コード管理ツールには多くの機能があります。プロジェクトの規模やニーズに応じて、最適なツールを選択することが重要です。

テストツール

おすすめのテストツール

現在では、多くのツール開発企業やオープンソースプロジェクトによって、様々な種類のテストツールが提供されています。中には、無料で利用できるものや、クラウド上での導入が可能なものもあります。

ここでは、おすすめのテストツールをいくつか紹介します。
  • Selenium
  • Seleniumは、Webアプリケーションの自動テストが可能なオープンソースのツールです。ブラウザを自動操作することで、テストシナリオの実行が可能です。操作が録画再生形式で行えるため、初心者でも簡単に利用できます。

  • JMeter
  • Apache JMeterは、負荷テストを行うためのオープンソースのツールです。HTTPリクエストやFTP、メール、SOAP、JDBCなどのプロトコルをサポートしています。クラウド上での負荷テストも可能です。

  • Appium
  • Appiumは、モバイルアプリの自動テストが可能なオープンソースのツールです。iOS、Android、Windowsなどのプラットフォームをサポートしています。Appiumは、各種テストフレームワークやプログラミング言語との連携が可能です。

  • TestRail
  • TestRailは、テストケース管理やプロジェクトの進捗管理が可能なクラウド型のテスト管理ツールです。テスト結果のレポートやスクリーンショットの保存ができるため、チームでのコラボレーションが容易になります。

  • Katalon Studio
Katalon Studioは、Webアプリケーションやモバイルアプリの自動テストが可能なツールです。様々なテストフレームワークやプログラミング言語との連携が可能で、初心者でも簡単に利用できます。

これらのテストツールを導入することで、テストの効率化や品質向上につながることが期待できます。

テストツールの種類

テストツールは、以下のように多くの種類があります。
  • 自動テストツール
  • 自動テストツールは、人手によるテスト作業を自動化することで、効率的なテストが可能となります。自動テストツールには、SeleniumやAppiumなどがあります。

  • 負荷テストツール
  • 負荷テストツールは、アプリケーションがどの程度の負荷まで耐えられるかを検証します。負荷テストツールには、JMeterなどがあります。

  • セキュリティテストツール
  • セキュリティテストツールは、アプリケーションの脆弱性を調査して、セキュリティ強化につながる情報を提供します。セキュリティテストツールには、MetasploitやBurp Suiteなどがあります。

  • テスト管理ツール
  • テスト管理ツールは、テストプロジェクトの全体像を可視化することで、テストを効率的かつ効果的に進めることができます。テスト管理ツールには、TestRailやJIRAなどがあります。

  • APIテストツール
APIテストツールは、WebアプリケーションのAPIを対象としたテストを実施することができます。APIテストツールには、PostmanやSoapUIなどがあります。

それぞれの目的や対象に合った、最適なテストツールを選択することが、効率的なテスト実施につながります。

インフラツール

おすすめのインフラツール

現代のビジネスにとって、インフラツールは不可欠な要素の一つです。以下は、私たちのプロの目線から、ビジネスにおいて特におすすめなインフラツールをいくつか紹介します。

Amazon Web Services(AWS)
AWSは、ビッグデータ、ストレージ、コンピューティング、ネットワーク、アプリケーション開発など、多岐に渡るクラウドサービスを提供しています。企業の規模や業界にかかわらず、AWSは最も信頼できるインフラツールの一つとして知られています。

Microsoft Azure
Microsoft Azureは、クラウドコンピューティング、ネットワーク、アプリケーション開発、オンラインストレージ、およびビッグデータ分析など、ビジネスにとって必要な多くのサービスを提供しています。Microsoft Azureは、Microsoft OfficeやWindowsなどの他の製品とのシームレスな統合を備えているため、Microsoft製品のユーザーには特におすすめです。

Google Cloud Platform(GCP)
GCPは、クラウドコンピューティング、ストレージ、データ分析、アプリケーション開発など、多様なクラウドサービスを提供しています。Googleは、企業が大量のデータを処理するための最高のツールを提供することに注力しており、大量のデータ分析を必要とするビジネスにおすすめです。

Docker
Dockerは、アプリケーションをコンテナ化し、簡単かつ迅速にデプロイすることができるようにする開発プラットフォームです。Dockerは、複数のアプリケーションを独立した環境で実行することができ、ビジネスにとって重要なセキュリティと可用性を提供します。

これらのツールは、ビジネスの規模、業界、およびニーズに合わせて選択することができ、多くの企業はそれらを組み合わせて使用します。ただし、これらのツールは、適切なスキルセットを持つITスタッフが必要です。必要なスキルセットを持っていない場合、ツールの導入は成功しない可能性がありますので、事前にスタッフを確保しておく必要があります。

インフラツールの種類

インフラツールとは、ビジネスに必要なITインフラストラクチャ全体を指す用語で、多様な種類のツールがあります。以下では、インフラツールの主な種類をいくつか見ていきましょう。

クラウドインフラストラクチャ
クラウドインフラストラクチャは、クラウドベースのコンピューティングリソースを指します。ビジネスは、データの保管、アプリケーションの開発、仮想マシンの作成、および仮想ネットワークの管理を含む多くのタスクをクラウドインフラストラクチャ上で実行することができます。

データベース
データベースは、企業のデータを保存する場所で、企業がアプリケーションやWebサイトなどで使用するデータを保存するのに役立ちます。データベースは、MySQL、Oracle、Microsoft SQL Serverなどの多くの種類があります。

ネットワーク管理
ネットワーク管理ツールは、ビジネスのネットワーク環境を管理するために使用されます。これには、ネットワークのセキュリティ、リソース使用量、トラフィックの監視、およびサービスの可用性が含まれます。

セキュリティ管理
セキュリティ管理ツールは、ビジネスのIT環境を保護するために使用されます。これには、ファイアウォール、アイデンティティ管理、アンチウイルス、およびデータ暗号化が含まれます。

アプリケーション開発
アプリケーション開発ツールは、企業が自社のアプリケーションを開発するために使用されます。これには、開発環境、デバッグツール、およびコード管理システムが含まれます。

これらのツールは、あなたのビジネスが置かれている状況やニーズによって異なります。ビジネスが最良の選択をするためには、専門知識を持ったITスタッフ、および熟練したプロフェッショナルの助けが必要になる場合があります。 最適なツールが選択され、適切にインストール、設定、およびメンテナンスされることにより、ビジネスはより効率的に運営され、高いセキュリティレベルが維持されます。

まとめ

システム開発に必要なツールやソフトウェアには、開発エディタ、コード管理ツール、テストツール、インフラツールなどがあります。開発エディタは、コードを書くためのエディタで、高機能で操作性も優れています。

おすすめはVisual Studio CodeやSublime Textなどです。コード管理ツールは、開発者が作成したコードを管理し、複数人で開発する場合には特に重要です。おすすめはGitやSVNなどです。テストツールは、システム開発の品質を確保するために欠かせません。おすすめはJUnitやSeleniumなどです。インフラツールは、システムの運用管理に必要なツールです。おすすめはDockerやKubernetesなどです。

これらのツールやソフトウェアを使えば、システム開発において効率的に作業を進めることができます。ただし、どのツールやソフトウェアが適切かどうかは、システム開発の目的や要件、開発環境によって異なりますので、注意が必要です。
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